【2019.1.14放送】特別編!映画をもっと楽しむための「特集」6選!

【2019.1.14放送】特別編!映画をもっと楽しむための「特集」6選!

宇多丸:
好きな映画の世界がもっと広がるというこのコーナー。毎週金曜日に私がやってる映画評論コーナー、ムービーウォッチメンで扱った映画の関連作品をいつもは紹介しているんですけども、先週はムービーウォッチメンが軽い正月休みということで休ませてもらったので、今週はかわりに特別編をお送りしたいと思います。

U-NEXT、どこが優れているか?って言いますと、まず品揃え。映画が本当に充実している。映画ファンには本当に最高で、タイトルの数が14万本以上。しかも超大作だけじゃなくて、結構渋めの作品も取り揃えている。クラシックなところだと、たとえば小津、黒澤、ベルイマン。こういうのも取り揃えている。ちょっと後ほど紹介しますけど、それこそ「未体験ゾーンの映画たち」的なラインナップも結構充実していたりして、非常にそこらへん、映画ファンには嬉しいというあたり。

で、ですね、その充実したラインナップをさらに活かす工夫として、特集がすごい。要は、名画座で言うと「○○特集」みたいな感じで、要するに同じ俳優とか同じ監督とかで一晩、新文芸坐とかでもいまもやっていたりしますけども。あとはレンタルショップで言うと、棚で「○○監督の作品」とかでまとまっていたりとか、あるじゃないですか。音楽のサブスクリプションサービスで言うところのプレイリストみたいな感じとか。ああいう、1テーマで複数の作品をくくって…要するに14万本ワーッてあっても、どれから見たらいいのかわからない、なんていうのはあるじゃないですか。

この「UTAMARU-NEXT」もまさにそういう人に向けたもので、僕なりのプレイリストを作る感じでやっていますけども。そのU-NEXTの特集企画は、すでに1900以上も特集企画がある。しかも、「監督でくくる」とか「主演男優でくくる」とかだったらまだわかるんだけど、結構この特集企画が面白くて。僕なんかはこのラインナップを見るだけで、「ああ、こんなこともやっているんだ!」と(感心してしまった)。で、そこからさらに「ああ、こんな作品もあるんだ」みたいなことで、とってもね、映画ファン…特に、映画を(他の作品と)関連付けて観るみたいな習慣が自分ではないような人とかには、すっごくいいと思います。いま、名画座とか少なくなってきているので。

ということで、このU-NEXTの特集の中で私が気になったのをいくつかピックアップしてきたんですけども。たとえば、監督とか主演男優とかジャンルとかだったらまだわかるけど、この特集。「天才撮影監督、ロジャー・ディーキンス」って。要するに、「カメラマンくくり」でやっている。僕も、ロジャー・ディーキンスが撮影監督をやっているとなれば、やっぱりかならず評の中で触れるんですよ。

こういうところから「じゃあ今度は撮影監督くくりで観てみようかな」なんて見方も覚えられるじゃないですか。ということで、ロジャー・ディーキンス。このラインナップで言うと『ジェシー・ジェームズの暗殺』『ブレードランナー 2049』『バーバー』『ファーゴ』『ボーダーライン』『ビューティフル・マインド』『ノーカントリー』『戦火の勇気』『愛を読むひと』『トゥルー・グリット』『プリズナーズ』『ショーシャンクの空に』。まあ、コーエン兄弟とかドゥニ・ヴィルヌーヴと好んで組んでいるんだなっていうのはわかりますけども。こうやって並べて、要するにバラバラの作品なんだけど、同じロジャー・ディーキンスがやっているっていう風に観ることで、画作りの特徴とかが…。

熊崎風斗アナ:
そうか。そこでわかるんだ。

宇多丸:
そう。わかってきたり。これは素晴らしい特集だと思う。最高。素晴らしい。

あと、たとえばこんな特集もやっている。「異能のデザイナー H・R・ギーガーの深淵をのぞく」。H・R・ギーガーっていうのはエイリアンのデザインをした人としていちばん有名ですね。エイリアンのあの有名なデザイン。で、たとえば『H・R・ギーガーの世界』っていうドキュメンタリーがまずあって、ギーガーという作家を紹介するのがあって。他にはもちろん『エイリアン』とか『スピーシーズ 種の起源』。これもモンスターデザインをギーガーがやっている。あとは日本の『帝都物語』。これもギーガーがデザインしている、みたいなのがあって。こういう、要するに美術デザイナーというかさ、アート的な側面からくくる。これも面白いじゃないですか。

あとは、これも面白い。「流麗なる緊迫感。カット割りなしの長回し撮影に酔え」。要するにシーンですごく長く撮っている場面があったりしますよね?そういうのでピックアップしているんだけど。しかもこれ、見どころみたいなのを作品ごとに書いてくれていて、これが面白くて。たとえばね、ヒッチコックの『ロープ』とか、これは全編ずーっと疑似ワンカットで撮っている作品だから、まあ『ロープ』とかが入ってくるのは「なるほどなるほど」って思うんだけど、たとえばウォルター・ヒルの『48時間』。エディ・マーフィが出ている。「えっ、『48時間』ってそんな長回しとあかったっけ?」って思うんだけど、ちゃんと説明で「よく観たらすごい長回しが行われているのが序盤の刑事部屋。俳優の演技に合わせて動き続ける自然な撮影とエキストラの動きに注目」って書いてある。すごくない?

熊崎風斗アナ:
ああ、そうなんだ!

宇多丸:
すごくない?もうこの説明これ自体が本当にすごいし。それとかね、「ああ、そういう見方があるのか」って。たとえばスコセッシの『カジノ』だったら「流れるような手持ち撮影と編集でカジノの入り口からマフィアの金庫までの金の動きを一気に見せるワンシーンは本編屈指の見せ場」とか。あとはね、『ぼくとアールと彼女のさよなら』。僕はこれ、観たことない作品なんだけども。「長回し撮影の醍醐味は移動だけではない。俳優の芝居をじっくりと捉えられる本作終盤の長回しに注目して。粘りの撮影も醍醐味だ」とかですね。いやあ、これは解説も込みでめちゃめちゃ面白いっしょ!観たくなるじゃないですか。

熊崎風斗アナ:
ここを気にしてみようっていう気持ちにさせてもらえますし。

宇多丸:
これ、僕がピックアップした特集なんですけど。あとは「こんな特集もやっていますよ」って教えていただいたので言うと、たとえばこれはジャンル分けかな?「地獄か戦場か。ただでは出られぬ刑務所の世界」。まあ刑務所映画っていうジャンル。この間評論した『暁に祈れ』もね、刑務所ジャンルで。まさに僕がそこで推していた『アルカトラズからの脱出』とかも入っていたりしますけども。で、『エイリアン3』を刑務所映画と捉えて。

熊崎風斗アナ:
ああ、本当だ。入っているんだ。

宇多丸:
このチョイスがまた、いいじゃない。面白いじゃない。あとはこの番組の流れで言うと、U-NEXT一押しの特集。「いろんなサメ、集めました」。まさにサメ映画。『ジョーズ』はもちろんのこと、『ディープ・ブルー』とかも入っていますけど、ああいう未体験ゾーン的なさ、『シャークネード』とか『シン・ジョーズ』。そういうのがあったりとか『シャーク・テイル』みたいな、こういうのも入っていたりするし。『鮫の惑星』っていうのがあるんだ(笑)とかね。こんなのとかもおすすめだったり。

あとはATG映画。日本の、ATG映画のくくりがあったりとか。だからそこでたとえば大森一樹さんの『ヒポクラテスたち』が観れるんだ、とかね。あと、これもすごい。「東映ファン必見 配信でしか観られない男たち」。要するに、昔の東映映画のDVDでソフトが出ていない作品のラインナップとか。で、「ああ、こんなの出ているんだ!」って。たとえば千葉真一さんの殺人拳シリーズの最終作。『逆襲! 殺人拳』。これ、ソフトが出てないけどここで観られるんだとか。

あとはね、安藤昇さんのやつで『実録安藤組 襲撃篇』。これは、安藤昇さんっていうのはヤクザから引退して俳優に転じられた方なんですけども、そのヤクザから引退するきっかけになった有名実業家襲撃って…これ、とある有名実業家です。ま、横井英樹さんですよ。で、その事件の全貌を描いたため、DVD化されない封印された問題作、ということで。こんなのが観れたりするという。

熊崎風斗アナ:
へー!

宇多丸:
ということで、映画ファン的にも普通だったら観られないものまで観られるので、おすすめだし。あとはさっきの撮影監督くくりとか、めちゃめちゃ面白いでしょう?

熊崎風斗アナ:
こういったくくりがもうたくさんあるわけですよね。いろんなパターンで。

宇多丸:
1900個、そのラインナップがあるから。だからその流れで観ることができるので、めちゃめちゃこれは本当に便利だと思います。映画ファンなら必見の特集だし、本当に便利だと思います。

まあ僕のオススメだけじゃなくて、特集をポンポンポンと観るだけでも普通に勉強になっちゃう世界なので、ぜひぜひみなさん、チェックしてみてください。

で、今週金曜夜6時半からのムービーウォッチメンの課題作品は『クリード 炎の宿敵』。クリード二作目となりましたので、これの関連作を…ちょっとU-NEXTの特集のラインナップが面白すぎるから、ちょっと俺もがんばらなきゃなと。改めて身が引き締まる思いでございました。本当に面白いです!

■宇多丸推薦!U-NEXTで観るべき特集6選
  • 「天才撮影監督、ロジャー・ディーキンス」 https://video.unext.jp/browse/feature/FET0003494
  • 「異能のデザイナー H・R・ギーガーの深淵をのぞく」 https://video.unext.jp/browse/feature/FET0006395
  • 「流麗なる緊迫感。カット割りなしの長回し撮影に酔え」 https://video.unext.jp/browse/feature/FET0004993
  • 「地獄か戦場か。ただでは出られぬ刑務所の世界」 https://video.unext.jp/browse/feature/FET0006550
  • 「いろんなサメ、集めました」 https://video.unext.jp/browse/feature/FET0003900
  • 「東映ファン必見 配信でしか観られない男たち」 https://video.unext.jp/browse/feature/FET0006543
まだU-NEXTに加入していない方は
宇多丸まずは31日間無料トライアル

現在配信中の作品

    Copyright © 2018 U-NEXT Co., Ltd. All Rights Reserved.