【2018.11.19放送】『ヴェノム』をもっと楽しむための課題映画5選!

【2018.11.19放送】『ヴェノム』をもっと楽しむための課題映画5選!

宇多丸:
先週金曜日のムービーウォッチメンで扱ったのは映画版『ヴェノム』。ということで、『ヴェノム』をもっと楽しむための作品を紹介します。

まず、ヴェノムは人気アメコミヒーローなんですけども、その評の中でいろいろと触れました。まずはヴェノムが映画版としてはじめてスクリーンに登場した作品として、やはりサム・ライミ版『スパイダーマン』三部作の『スパイダーマン3』。これと見比べていただくと…ヴェノムの誕生の経緯そのものは、この『スパイダーマン3』がわりあい原作に忠実だと思います。

なんだけど、ヴェノムのいろんなツボを押さえてなかったりとか、サム・ライミ自身がヴェノムというキャラクターにあんまり思い入れがなくて、スタジオの要請で無理やり後から突っ込まれたやつで。脚本も二転三転というか、撮影しながらどんどんどんどんいろんなことが付け足されていって…というので、『スパイダーマン3』自体はいろいろとガチャガチャした映画で、明らかに要素が多すぎ。サンドマンの話とかすごくいいのに、ヴェノムの話はなんかすごい中途半端に終わっちゃった感じがあるという。まあ、今回の『ヴェノム』との比較作品ということではいいんじゃないでしょうか、『スパイダーマン3』。でも、映画全体としては、サンドマンの話の結末とか、僕はやっぱり泣いちゃいますけどね。

あと、監督に抜擢されたルーベン・フライシャーさんの過去作という意味で、『ゾンビランド』という監督デビュー作と、『L.A. ギャング ストーリー』、こちらもU-NEXTに入っているのでぜひ観ていただきたいんですけども。特にこの『ゾンビランド』のほうは、脚本のレット・リースさんとポール・ワーニックさん。この評の中で僕が触れた「異性物がグニョグニョグニョグニョ形を変えて…寄生生物が宿主を変えていく」っていうのは、ジョン・カーペンターの『遊星からの物体X』(が元ネタ)で。ルーベン・フライシャーさんもこれをオマージュした、というようなことは言っていて。こちらもぜひ『遊星からの物体X』は観ていただきたいんですが。

…で、その『遊星からの物体X』型モンスタームービーっていうのはいろいろと作られていて、それの最新型で、2017年に『ライフ』。これ、僕は映画評もやりました。その脚本をやっているのが、レット・リースさんとポール・ワーニックさんのコンビなんですね。このコンビは、他には『デッドプール』の脚本もやっています。やはりアメコミ物のダークヒーロー物を、薄めずにやった(笑)成功作ですけども。そのレット・リースさんとポール・ワーニックさんが脚本を手がけた『ゾンビランド』、観てみてください。

あと、『L.A. ギャング ストーリー』っていうのは、ルーベン・フライシャーさんが、ブライアン・デ・パルマの、元はテレビシリーズでもありますけども、『アンタッチャブル』の、スタイリッシュなアップデート版みたいな…ちょっと薄っぺらスタイリッシュなところが逆にかっこよくて面白い、みたいな。僕、『L.A. ギャング ストーリー』、すごい好きでしたね。こちらもU-NEXTで観ることができるのでおすすめでございます。

…あともう1個ぐらい行こうかな? そういう異性物、地球外生物が地球にやってきて、人間を宿主として、次々に宿主を変えて移り住んでいく…なおかつ、異性物と人間のバディ物でもあるとか、そういうあたり。あと、宇宙人同士にも対立がある、みたいなところで、たとえば宇宙人同士の対立があるというのはこの間の『ザ・プレデター』なんかもありましたけども、今回の『ヴェノム』でもそれが出てきます。

その意味で、1987年の、これはB級SF映画の傑作として知られている、『ヒドゥン』という映画がありまして。これは評の中でも触れましたけども。カイル・マクラクランが善の宇宙人に寄生されている側。一方、悪の宇宙人に寄生された人間側は、ものすごい派手好きになって、フェラーリとか乗り回してハードロックを聞きまくるっていう(笑)。そういう宇宙人ごとのキャラクター分けが寄生された後の人間の行動に出る、とかがまた面白かったりして。お金はかかってないけどアイデアで勝負して面白く魅せる『ヒドゥン』、1987年のSF映画。カイル・マクラクラン主演。こちらもぜひご覧くださいませ。

ちなみにレット・リースさんとポール・ワーニックさん、『ゾンビランド』と『ライフ』の脚本コンビは、『G.I.ジョー バック2リベンジ』の脚本もやっていて、この作品といえば、このムービーウォッチメンでも評した『クレイジー・リッチ!』の監督のジョン・M・チュウさんの過去作でもあります。こうやって作品がどんどんリンクしていく。これも面白いですよね。ということで今週金曜、夜6時半からのムービーウォッチメン、課題作は『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』です。やったー!

■宇多丸推薦! 『ヴェノム』の次にU-NEXTで観るべき映画
  • 『スパイダーマン3』(サム・ライミ監督/2007年)
  • 『遊星からの物体X』(ジョン・カーペンター監督/1982年)
  • 『ゾンビランド』(ルーベン・フライシャー監督/2009年)
  • 『L.A. ギャング ストーリー』(ルーベン・フライシャー監督/2012年)
  • 『ヒドゥン』(ジャック・ショルダー監督/1987年)
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